第1章 哀しみ

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部屋にいなかった君を心配して捜しに来た俺。 乾板で見たのは君の明るく.. そして悲しい笑顔だった。 音が、消えた… 間に…合わなかった… 俺の伸ばした指先が、彼女のドレスを掠った。 波に弾けるように君は泡となり、暗い海で輝くパールのように、弾けて消えた…。 その声は俺を現実に戻させた。 「あなたのせいよっ!!!」 「妹を返してよっ!!!」 下から金切り声が聞こえたんだ。 見ると幾人もの女達が海に浮いていた。
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