商人あらわる

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マンチェスター・・・ ここの特産品は野菜と果物であり、どれも外で売れば国内の三割増しで売れる物ばかりである 街の中にはやはり特産品の果物や野菜を売る八百屋や果物屋が出店で出ておりちょっとした観光名所にもなっている そこを大きなリュックを背負い、黒いシャツの上に茶色いロングコートを羽織り、黒いズボンをはいた男が歩いている 男は眼鏡をかけ、黒髪に黒目、そして不精髭を右手でさすりながら・・・しかし目はせわしなく出店で鎮座している商品を品定めしていた ピタッ・・・ 男はある果物屋で止まり、ある果物を手に取る 黄色く細長い皮に包まれ、中はやや白い果肉が入っている。 時間がたつと皮の表面に黒いポツポツができ、それは俗にスイートスポットと呼ばれこの果物の甘さのバロメーターになっている その果物の名前は アキラ「いいバナナですね・・・」 そういってアキラは店主に話しかけた 店主はそれに反応し出店特有の大声で答えた 店主「だろう!最近中々お目にかかれないいいバナナが出来たんだ!兄ちゃんいるかい?」 アキラ「ふむ・・・店主さん」 アキラはそうゆうと出店で山の様なバナナを物凄いスピードで仕分けし始めた それはもう音が鳴るほどでゴー!!とか聞こえてきそうだ・・・ ゴ~~~~~~!!! いや聞こえてきている 店主は唖然としてそれを見ていたが アキラ「ふう・・・」 アキラは仕分けが終わった様でパンパンと手を払った あの山の様だったバナナは綺麗に半分に分けられ置いてある 勿論あのスピードで仕分けたのに全く痛んではいない アキラ「この半分のバナナ・・・これ位でどうでしょう?」 アキラは計算機で算出した数字を店主に見せる そこに出ていた数字は今あるバナナの全ての量の値段と等しい つまり倍の値段でアキラは買うといっているのだ 店主「こ、こんなに高く買ってくれるのかい!?」 アキラ「ええ・・・このバナナの品質なら国外で三倍の値がつきますから」 アキラはそういってニッコリと笑顔をする 店主は喜んで快諾、アキラは現金で払いその気前の良さに店主の目には涙が見えたそうな・・・
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