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トリニータ城
トリニータの中心に建てられたこの城に今、アキラはいた
王の間に招かれたアキラは今この国の政治を行う若き王の元にいる
アキラ「商人アキラ、只今戻りましたクシャナ王子……いや今は王とつけた方がよろしいですか……」
アキラはそういって方膝を地につけ、頭を垂れた
クシャナ「いや、貴方にそうかしこまれても困る、父は貴方を尊敬していた……だから頭を上げてくれるか?」
アキラはそういわれ黙って頭を上げた
クシャナ「報告を頼む……」
アキラ「どうやら貴方の読み通りだったようだ……」
アキラはそういってクシャナ王にある書物を渡した
クシャナ「これは?」
アキラ「開いては駄目ですよクシャナ王」
その言葉に本を開きかけたクシャナ王は直ぐに閉じた
アキラ「それはガモンさんの私室にあった本です、普通では見つからないような所に隠してありました」
アキラはそうゆうと一枚の紙切れを見せた
アキラ「これは【支配】の魔法が書かれた魔法陣……これを見た者は使用者の意のままに操ることの出来る魔法です、これがその本に書かれているのです」
クシャナ「そうなのか?」
クシャナ王はそういって手に持つ本を忌々しそうに見た
アキラ「この本は実に巧妙に魔法陣が書かれていました、最初の文から読み始め、最後の文を読み終わると支配の魔法がかかるように文中に魔法陣のロジックを書き入れていたんです。しかも並の魔法使いでは気付かないほど巧妙に……」
アキラはそういいながらクシャナ王から本を受け取った
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