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アキラ「しかもこれは【外典バベル】という古い、とても価値のある魔法歴史書の完璧な模写だ……ロジックの部分以外は一字一句間違っていなかった……」
アキラはポンポンと手に持つ本を叩いた
アキラ「恐らくガモンさんはこの外典バベルを格安で誰かから譲り受け、読みふけるうちに支配の魔法にかかった様なんです」
クシャナ「して、そのガモンは何処に?」
クシャナ王はそういってアキラを見るがアキラは悲しい顔をして
アキラ「死にました……どうやら魔法が解けた場合による“処理”もこの魔法陣に書かれていた様です」
クシャナ「そうか……」
クシャナ王はそういって端では判別しにくい程小さく肩を落とした
アキラはそれに気付くが黙って話を続ける
アキラ「外典バベルは本当に貴重で、完璧な保存状態のやつは世界に五冊しか確認されていません……模写して更にこれ程高度な魔法陣のロジックを入れるには相当に高度な魔法使い、そして外典バベルのオリジナルを持つものに限られます」
クシャナ「何故オリジナルを持つものしか模写が出来んのだ?」
クシャナ王はアキラの話に首を傾げる
アキラ「それは世界に出回る外典バベルはどれもいくつか省略されているのが殆んどだからです……付加価値をつける為にオリジナルの所有者は決して模写をしません……ゆえに保存状態の悪く、いくつか文の読み取れない物が世に出回る……しかしこれはオリジナルと全く同じ完璧な外典バベルです……ゆえに手がかりは外典バベルを持つ三人……その人たちに当たるしか無いですね」
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