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このゾナーの役割は、調教したゾンビを一般家庭の番犬ならぬ番ゾンビにするための仕事だ。
主人に噛まぬよう、しっかりと「しつけ」をしてから商品として売り出す。
価格も大量生産できるということもあり、開発当時からかなりのコストダウンが可能になり、今では犬と同じ値段で買うことができる。
食費は1日約500グラムの肉でよい。
たまに犬のように、調教師の言うことは聞くが、飼い主の言うことを聞かないゾンビがいたりする。
それに加え、最初は言うことを聞いたものの、年が経つにつれ、脳に劣化が始まり、主人を襲うというゾンビも報告されている。
このような事態にそなえ、脳学習達がゾンビ一体一体に「使用期限」をつけている。使用期限に近づいていくと、そのゾンビを下取りし、新しくゾンビを買い替えることも可能だ。
下取りされたゾンビは地下闘技場の人間達の対戦相手になることが多く、ファイトマネーが高いということもあり対戦を希望する選手が後をたたない。
闘技場の賭けも生と死の勝負なので日々金持ちの娯楽として億単位の金が飛び交う。
この国はこのようにして、だんだんと資金力を高めていった。
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