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「あ~、かゆい体中がかゆくてたまらない」
私はベッドに横たわっていた体を起こし、部屋中を歩き廻った。
「かゆい かゆい かゆい…」
額には汗が滲み、鏡にはヤツれ果てた私が映る。
時計の針は午前2時をとっくに過ぎて、カチカチと秒針の音だけが響き渡っていた。
「明日は6時起きだってのに、あー、かゆい」
そんなこんなで、今日は一睡も眠る事が出来なかった。
夜が明けて、友人の智子に電話で相談をする事にした。
彼女は結構物知りだから、解決の糸口が見つかるかもれしない。
電話の向こうで幸せそうな明るい声の智子は言った。
「それって何かストレスがあるんじゃないの?一度病院に行ってみたらイイんじゃない?」
「アリガトウ、そうしてみるヨ」
私はお礼を言って電話を切った。
「病院か…皮膚科かな?」
私は仕事を休んで病院へ行った。
医師によると、智子の言う通りストレスからきているらしかった。
飲み薬と塗り薬を処方してもらい、様子を見てみる事にした。
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