幕開け

7/7
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
琴乃「何よ、今じゃしわしわの落ちぶれたオイランに偉そうに指図されたかないね。源三様の正妻かなんか知らないケドさ。嫉妬でもしているのかしら?それなら無理な話しさ。源三様も男…若くて美しい者に興味があるのよ。老いぼれは引っ込んでな」 その発言に言い返す言葉が無く明子は琴乃を睨みつけるしかなかった。 自分には分からない。 女ってのはこんな最低な男でも嫉妬したり略奪したりしたくなるものなのか。しかも金の為だけに…いや、もしかして違う何かの感情の為なのか。 自分にはまだ経験の無い世界なんだろうか。 そんな二人をよそ目に源三は数少ない言葉で語りだした。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!