エヌ

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エヌ「そうですか…。お変わりがないなら良い事です」 例えるなら睡蓮か白百合か。そう言って微笑むエヌは。 エヌは眩しい。嫉妬やら金やら欲望渦巻く汚い屋敷の中で唯一の自分の癒しだ。自分には無い慈悲深さを感じる。それがとても眩しい。自分は神やら仏を信じないがエヌは生ける女神の様な、そんな存在だった。 櫻「…行って来るよ」 エヌ「はい」 花の間迄は歩いて10分はかかる距離だ。その途中、見慣れた広い庭を横目で見ながらふと思った。 「外には何があるんだろ…どれだけ広いのだろう」
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