2人が本棚に入れています
本棚に追加
ベッドで横になっていた男は、2人の気配を感じ、目をうっすらと開いた。
黒い瞳が瞼の間からかすかに見える。
そこには、小さな光が見えた。
「…泰月か………?」
泰月(ヤスツキ)と呼ばれた男はゆっくりと一歩、ベッドに近づいた。
そこにいる者の顔を見る。
弱々しいが、まだ確かに意識がある。
呼吸をしている。
心臓が動いている。
生きている………。
「はい、朝日リーダー。俺です。
やっと見つかったんですよ
………由良の、クリアの後継者が」
そう言って、少女を見る。
少女は、ベッドにいる朝日(アサヒ)に近づき、軽く頭を下げた。
朝日は少女を見て、不思議そうな顔をした。
「…クリア……由良なのか?」
最初のコメントを投稿しよう!