医者の言い付け無視するべからず

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  「まだ何かあるのか?」 首を傾げる玄瑞。 つかさは正座し、姿勢を正すと畳に頭突きをするかの如く、勢い良く頭を下げた。 「すみませんでした!」 呆気に取られて瞬きをするだけの玄瑞につかさは依然として頭を上げることなく、畳み掛けるように喋り出す。 「どんな思いで治療に当たってくれているかなんて考えもせずに失礼なことをしました。あとこんな早朝から本当にありがとうございます。こんな馬鹿ですが治るまでお付き合いよろしくお願いします」 「……頭を上げろ」 つかさがゆっくり頭を上げるとそこには苦笑する玄瑞がいた。 そしてやはり、 「確かに馬鹿だな」 「重々承知しております!」 彼の定番の辛辣な言葉ももれなく付いてきた。 馬鹿馬鹿言われ過ぎてつかさにも慣れが生じたようだ。 最早否定しなくなった辺り、慣れというのは恐ろしい。 玄瑞は目を細めるとつかさの頭を優しく撫でる。 「だが、反省と感謝のできる馬鹿は俺は嫌いじゃない」 柔和な笑みを見せた彼に思わずつかさの顔にも笑みが零れた。
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