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ザン!
放たれた不可視の刃によって、襲いかかっていたヘルハウンドが両断された。
「フゥ………っ!!」
安堵した所に、湧いた気配に慌てて振り返る。
背後を振り返ると同時に、目の前に鋭い牙が並んでいた。
ダン!
「ジーク!」
目の前のヘルハウンドが、両断されると同時にロゼが嬉しそうな声でその人物を呼んだ。
「ロゼ。油断大敵だよ?」
「ありがとう!ジーク。」
恐怖で歪んでいた、ロゼの表情はすでになかった。
「お礼はあと。
仕事が先だよ。」
「あっ、うん。」
ロゼに注意をしながらジークは、自分の背後にいたヘルハウンドを、手に持っていたハルバードで両断していた。
(もうちょっと、なにか有っても…)
そんな、淡々とした態度に愚痴りながらも、ロゼは風の精霊を呼んで攻撃をする。
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