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「はぁはぁ……」
爺さん、いい加減にしないと心臓が止まっちまうぞ。
「……わ、悪かった… 取り乱して……」
「とにかく落ち着いて下さい! 意味がさっぱりわからないんですけど……?」
「……はぁはぁ…… あまりにもショックじゃったもんで……」
はぁ~?
何で俺が日本人なのがショックなんだよ?
「……そんなに日本人に見えませんか?」
「ち、違う違う…… その事じゃないんじゃ……」
?????
「わしの言ってるのは、あんたがどこから来たかって言うのが問題なんじゃ……」
……???
さらに意味不明……
アメリカ帰りの帰国子女にでも見えるのか…?
「さっきも言ったけど、私、バリバリの日本人なんですけど… 英語なんてまったく喋れないし……」
「……だから違うんじゃ。わしの言ってるのは、あんたが日本から来たって言うのが問題なんであって……」
このじじい、ボケてんのか!
いい加減腹が立ってきた!
「何度も言いますけど、私は日本人で日本に住んでいて……」
「……ちょ! 落ち着いてくれ! 何で怒ってるんじゃ?」
あったり前だろ~が!
訳のわからない事を、何回もグチグチ言いやがって……
「そりゃ、誰だって怒るだろ…… いや、怒るでしょう? 何回も何回も同じ事を言いやがって……」
ヤバい!
キレそうだ……
「ちょっと待ってくれ! 今からちゃんと説明するから……」
「説明…? 何の説明なんですか!」
「……落ち着いて聞いてもらいたいんじゃが…」
落ち着けだと?
てめ~が怒らせてんだろ~が!
「もう一回確認するが、あんたは確かに日本から来たんじゃな?」
「だから、俺… いや、私が日本人だったら何か問題……」
「だから落ち着いて聞くんじゃ! 日本なんじゃな?」
目を見開いて、大きな声で聞いてくる爺さんに、ちょっと圧倒されちまう。
な、何でそんな顔で聞いてくるんだ…?
「……ああ、間違いないよ」
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