6章:どうすりゃいいんだ?

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遠くから警報が近づいて来る。 逃げなくちゃ…… 何で…… 何で…… ひたすら走った。 止まったら、すべてを受け止めなくちゃいけないような気がして…… 優しい母ちゃん…… 面白い母ちゃん…… 強い母ちゃん…… 何でこんな事に…… どうなっちゃってるんだ……? どれぐらい走っただろう。 町の異常さに気が付いた。 いつもなら、賑やかな商店街の全てのシャッターが下りている。 いや、シャッターだけじゃない。 誰1人として、外にいない。 まるでゴーストタウンみたいだ。 ここは違う世界…… 頭の中で、爺さんの言葉が繰り返される…… ホントに… ホントに違うのかよ…… ヤバい! また来やがった! 慌てて隠れる。 町中、黒い服の奴らだらけだ。 どうすりゃいいんだ……? どうすりゃ…… あっ! 大野!!! すっかり、大野の事を忘れてた! 急いで大野の家へと急ぐ。 ヤバい! ヤバいぞ! 大野…… 胸の鼓動が高まる…… 確か、この角を曲がったら 大野の家だ…… ヤバッ! とっさに隠れる。 「……なんですかぁ~! やめてくださぁぁい!!!」 嫌な予感は当たっちまった…… 「離せ~! 離せよぉ~! 離してくださぁぁい!!!」 凄い数の黒黒軍団に囲まれて、両腕をしっかりと捕まれている。 助けに行かなくちゃ……
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