6章:どうすりゃいいんだ?

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「てめーら……! ……ん???」 飛び出そうとすると、背後から捕まえられた。 しまった!!! 「離せ! 離せよ!!!」 必死に腕を振り払おうとする。 「しっ! 静かにっ!!!」 んぐ…… 口を塞がれちまった…… 「私はあなたの味方です。安心して下さい。」 ……なんだ? 誰なんだ? もがきながら振り返ると、全身黒ずくめの兄ちゃん…… うげっ! やっぱり黒黒軍団じゃねーかよ!!! 「うぐぅー… うぐぅー…」 なんて力だ… 逃げられりゃしない…… 「私はトミー。博士の指示であなたを守りに来ました。」 ……博士??? よく見ると、同じ黒い服でも、あの黒黒軍団とはまったく違う。 「とにかく私と一緒に……」 「……ちょ、ちょっと待てよ! 何が何だか……」 「……いいですから、ここは私と一緒に……」 「おい! どこ行くんだよ!」 引っ張られる腕を振り払う。 今は大野を助ける方が先なんだよ! 大野!!! そこには、もうすでに大野の姿は無かった。 どこかに連れて行かれたみたいだ。 体中の力が抜ける。 どこに行っちまいやがったんだよ…… 「……早く! 早く行かないと、ブラックスーツたちに見つかってしまいます!!!」 ……なんだよ… これ…… 夢なら早く覚めてくれよ…… 「さあ! 早く…!」 頭の中が真っ白になってしまった俺は、仕方なく兄ちゃんに付いて行った。
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