7章:また地下道…

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「そうそう、まだ名前を聞いてなかったな。わしは、ダイリック本郷……」 ……ダイリック…??? どっかで聞いた覚えが…… 「一応、格好を見てわかると思うが、科学者のはしくれをやっておる」 …科学者? だから白衣なのか…? ……ん? 科学者…… なるほどね! だからこんな部屋なんだ! 納得…… 「……で、こっちが助手のトミーじゃ。」 じょ、助手??? 「……ちょっと待ってくれ! 何で兄ちゃん… いや、トミーか… トミーはそんな格好……」 「順を追って説明するから、まずはわしの話しを黙って聞くんじゃ…」 チッ! 聞けばいいんだろ! 聞けば……! 「……で、あんたの名前は?」 「相沢だよ。相沢奈々子……」 「な、奈々子…? 名前は可愛いんじゃな」 「な、なんだと! このやろー!!!」 「……まあまあ落ち着いて」 落ち着いてられっか! まあ、そうやって言われてもしょうがないけどよ…… 「じゃあ、奈々子さん、いいかな…? 今からわしの話す事は全て真実じゃ。嘘みたいな話しじゃが、落ち着いて聞いてくれ」 ああ、もうこうなった以上、何でも受け入れるよ。 もう一度、大きく深呼吸…… 「まずここの事じゃが、さっきも話したとおり、あんたが住んでいる3次元空間では無く、7次元空間なんじゃ」 うっ、いきなりかよ…… う~…… 信じられない。 でも必死で信じようと頑張る。 「わしは3次元空間の世界の研究所で、アインシュタインの相対性理論について研究してたんじゃ」 「……そうたいせいりろん…?」 「まあ正確に言えば、特殊相対性理論なんじゃがな……」 ……とくしゅそうたいせいりろん? 頭がゴチャゴチャしてきたぞ。
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