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トラックが正門の前で止まり、運転手が受付を始めた。
「…さあ、ここからが勝負じゃ! 素早く乗り込むんじゃぞ!」
ヤバい!
すんげードキドキしてきた。
「今じゃ! 行くぞ!」
爺さんと一緒に茂みの中から飛び出す。
心臓が飛び出しそうだ……
最後尾のトラックの荷台しか見えてない……
必死に走る……
まだかよ… まだ着かねーのかよ……
たった10mぐらいの距離が100mぐらいに感じる……
息が止まりそうだ……
ドン!
はあ、はあ……
なんとか飛び乗った……
「……ふ~う… 大丈夫か?」
「……はあ、はあ…… なんとか……」
荷台に寝転ぶ2人。
あとは気付かずに出発するのを待つだけだ。
早く!
早く出発してくれ!
ブロロロローン……
数分後、車のエンジンが掛かり、いよいよ城の敷地内へ。
「…入ったのかよ?」
「…ああ、なんとかな。今、厨房に向かっているところじゃろう……」
外の景色が見えないからよくわからない。
「…で、この先はどうするんだったっけ?」
「…トミーが注意を引きつけている間に、城の中に入る……」
そうだった。
トミーの奴、やたら張り切ってたもんな。
僕は男になるんだぁ~! …なんて言ってたし……
頼むぞ。トミー!
車が止まった。
厨房に着いたみたいだ。
荷台のすき間から外の様子を伺う。
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