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15章:2-1=0
「う… うぅ……」
気が付くと公園に倒れていた。
「お… 大野……」
どんだけ周りを見渡しても俺1人…
パーン……………
そう… 撃たれたんだよな…
あと少しで手が届く時に、左肩を撃たれて落ちていった大野……
なんだよ… これ……
なんで、こんなことになっちまったんだよ……
どうしたら…
どうしたら…
どうしたらいいんだよーーー!!!
本当に俺…
1人になっちまった…
俺は無意識のうちに歩き始めていた。
何も考えられない…
何も考えたくない……
「……あら、奈々子、おかえり! ん?… どうしたの? 暗い顔して……」
「……………」
無言で自分の部屋に入り、ベッドの布団に潜り込んだ。
大野… 大野……
ダメだ……
何度もあの場面を思いだしてしまう……
寒い…
なんでこんなに寒いんだ……
「大丈夫です。ぼくがいますから…」
嘘じゃねーかよ……
「ななこさんは、ななこさんのままでいいんですよ♪」
そんな顔で言うんじゃねーよ……
ダメだ…
もう止まらない……
ちくしょー…… ちくしょー……
泣きながら一睡も出来ず、朝を迎えた。
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