雲の上…って現代科学的にいいのか!?

3/8
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/36ページ
ビーナス様!!といって玄関先に立っていたニッチというらしいその子供(まぁ俺が言えるほど年は変わらないと思うけど…)は、俺に気づいたらしい 「あの方が御子息様でございますかっ?」 「あ、そうよ!優燈、いらっしゃい」 「あ、うん」 母さんに促されるまま玄関へ行くと、ニッチさん(仮)の目が見開かれた 「あらニッチ?惚れちゃだめよ?この子には…」 「惚れ…っ!?そんな恐れ多いっ!ニッチは、ニッチはっ」 涙目になりながら言う彼女はちょっと(てかかなり?)可愛いと思った。 「立ち話もなんだから、そろそろ行きましょうか」 「準備万端でございますっ」 ニッチさんはドンっと拳で自分の胸を叩いた。 …あ、むせた。 「優燈、準備はいい?」 「俺はいいけど」 今更この人誰ですか、なんて聞けるわけもなく。 するとニッチさんはくるりと俺の方に目線を向けた 「ユーヒ様、わたくし、ニコラス=フランペルージと申します!ビーナス様からはニッチと呼ばれておりますゆえ、ぜひともニッチとお呼びくださいな!」 「よろしく。俺のことも優燈でいいよ。様とか堅苦しいの苦手なんだ」 「そそそそっ、そんな恐れ多いっ!」 「あらぁ、いいじゃないの。優燈もそう言ってるしぃ」 「でもでもっ、次期神様候補のお方を、そんな軽々しくお呼びするなんフゴっ!?」 ものっそい勢いで母さんがニッチの口をふさぐ。 つかさ… いま、ニッチはなんつった…? 次期…神様、候補ぉぉおおっ!? 「母さん!?どういうことだよ!?」 「さー、さっさと行きましょー」 「ちょ、待てよ!!」 「ネタが古いですわ、ユーヒ様」 「…っ、俺、負けない…っ」 _
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!