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「その写真が見てみたいものですね。きっとすぐに犯人がわかりますよ」
小野田がそう言って笑った。
「写真は何処にあるんだろう?」
斎藤さんが言った。
小野田は斎藤さんに向かって話した。
「斎藤さんも薄々は写真のありかがわかっているのではないですか?私も薄々ですが、その可能性はあると思うんです」
「やはり小野田さんもそう思いますか…では皆さんをここから動かすわけにはいかないですね」
私は二人の会話の意味がわからずに、何故に皆がこの場所から動いてはいけないのか聞いた。
小野田がそれに答えてくれた。
「写真とネガはおそらく犯人の宿泊した部屋にあるんだよ。もしくは美香さんが宿泊した部屋だ。犯人は部屋のどこかに写真を隠したのさ、だが回収する時間がなかったんだ。だから写真は今だに見つかっていないのさ。
だとすると犯人の可能性が拭いきれない人に自由に動かれては困るんだ。
皆さんにも先に言っておきます。もしこの場所から動くのを拒んだ場合は自分の立場が悪くなる事をおわすれなく」
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