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村野さんは右手にショットガンを持っていたのだ。
金縛りにあったように皆が動けずにいた。
村野さんはゆっくりとショットガンを構えると、銃口を二岡さんに向けた。カタカタと震える指は引き金にかけられていた。
「美香のかたきだ!」
村野さんがそう叫んだ。
皆が動けないでいるならで、小野田だけはジリジリと村野さんまでの距離をゆっくりとつめていた。
「村野さん、気持ちはわかりますが、二岡さんを殺しても何も状況はかわりません。美香さんは戻ってこないのです」
「そんな事はわかってる。だが、美香を殺したやつが生きているのが我慢ならないんだよ!」
会話の最中も小野田はジリジリと距離をつめていった。
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