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その後は車内でたわいもない話しをした。
そしてしばらくすると、吹雪で見えずらいが、建物がうっすらと見えてきた。どうやら洋館に着いたようだ。
吹雪で細部までは見えないが、その洋館は中世のヨ―ロッパを意識したような作りだった。作りは豪華に見えるが、いがいと建物が小さい。そのせいでそれほど豪華には見えない。建物は二階建てだ。吹雪のためか2階の窓と1階の窓全てシャッターのような物が降ろされていて、建物の中から光りがもれていなかった。そのせいか不気味さを私は感じた。
武田さんは車を玄関に横付けした。
「ついたぞ、俺が玄関を開けてやるから、素早く館に入りな」
そう言うと武田さんは車から降りて、素早く玄関の鍵を開けて、ドアをあけた。私と小野田は車から降りて素早く館に入った。
私達が館に入るのを確認した武田さんがドアを閉めようとしたときに、小野田が話しかけた。
「武田さんは館に入らないのですか?」
「俺は裏に回って荷物やらを降ろして裏から入るんだ。館の中が冷えるからしめるぞ」
そう言うと武田さんはドアを閉めた。
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