第3章:きっかけ

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ある意味、運がいい。 これで、新規客に専念出来る。 店のメンバーが全員集まったぐらいに来る予定だった、新規客から電話があった。 「今から行くけどいい?……てか、ウチ1人だけど…。」 「全然いいよ!!むしろそっちの方が……」 「ん?なんて!?」 「いや、何でもない。…てか、場所わからんじゃろ?迎えに行くけぇ、流川通りのポプラの前におってやぁ」 こうして、店を抜け出して迎えに行った。 ポプラに行くとすでに待っていた。 「ごめんごめん。待った?」 「大丈夫よ。」 店終わりのせいか、何か雰囲気が違って見えた…。 「ポプラから歩いて30秒…ここが、我が店「オリーブ」です!!笑」 すぐに着いた。 「いっらっしゃいませぇ~い!!」 完全にテンションは高かった。 「はい!!おしぼり。え~とね、新規は、3000円で焼酎とカクテル飲み放題よ。カラオケは何回来ても歌い放題よ!!でも、他のお客さんもおるけぇ、連チャンは遠慮してね」 「同業じゃけぇわかるよ。笑 え~と、じゃぁ、ジントニックで」 「了解ちゃん!!じゃぁ、俺も……ビール……?」 「ハハッ、いいよ。何でも飲みんちゃい。」 この客はプライドが高いって事がわかった。 「マジで?いただきます。」 ようやく、俺達は乾杯をした。 「しかし、ほんまにありがとね。急な電話だったのに。」 「いいよ~!!1度はボーイズバーに来てみたかったし。……こんな感じなんじゃね」 これまた、運がいい。 ボーイズバー自体が初めての客はハメ安さがあがるからだ。 「初めてなんじゃね。結構行ってそうだったのにね。笑」 「まだ、18よ?最近まで高校生だったんじゃけぇ~笑」 「ほんまに!?じゃぁ、ピチピチじゃん!!笑」 「年齢は若くても、体はシワシワだけどね。笑」 「あ~確かに…首辺りとか…笑 てか、笑う時、口元がクイってなるのがいいじゃん」 とりあえず、笑顔を誉めてあげる。 そして、冗談口調で落として、また上げる…。 それで、初来店は上手くいく。 「口がクイって分かりにくい表現だし。笑」
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