第4章:本気と本気

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トゥルルル…トゥルルル…ガチャ… 「もっし~昨日はありがとね!!急だったのに来てくれて嬉しかったし、楽しかったよ!!」 夕方起きてすぐに電話をした。 「全然いいよ~!!私も楽しかったしね。ハマる人の気持ちがわかるわぁ。笑」 とりあえず、初日は好印象だったようだ。 …さて、これからどうするものか… 「今度さぁ、お詫びにそっちの店にも遊びに行くよ!!同業者は大丈夫の店じゃろ?」 「大丈夫だけど…悪い気がするよ」 この言葉を待っていた。 ここから一気に愛の気持ちを俺に持って来る。 そして、愛から告白をさせる。 俺の中のルールで絶対に自分から好きと言う気持ちは言わない事にしている。 自分から動けば必ず失敗する…。 「だ~いじょうぶだって!!俺が行きたいんじゃけぇ!!それに、愛の働きよる姿も見てみたいしね!!笑」 「ほんとに?じゃぁ、お願い!!笑」 「いいよ!!じゃぁ、今週の日曜日休みじゃけぇ、その日に行くね」 約束をした。 ここからが勝負だ。俺と愛の駆け引きが始まる…。 その駆け引きに勝てば、使った金の何倍もが俺に入る。 その為に俺は太客になる為のシナリオをノートへ書いて行く。 電話を切り…現太客への電話も忘れずにする。 だいたい、全員に電話し終わるのは40分ぐらいだ。 それが終わればいつものようにゲーセンに行き…仕事が始まる。 いつもの繰り返しだが何故か飽きない。 毎日、刺激だらけの日々を送っていて、2度と昼の仕事は出来ないと思う事もしょっちゅうだ。 それを何日か繰り返し…… 日曜日がやって来た。
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