第2章

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此所は、 "鋼"邸と呼ばれる大きな屋敷で有る。 そこに二つの影……黒蝶と蒼薔薇だ。 黒蝶&蒼薔薇: 「「………………付いた。」」 そう息ピッタリと言うと、 黒蝶が鍵を取出してドアを開けて、 そのまま鋼邸に上がりこんで行った。 黒蝶&蒼薔薇: 「「……………ただいま。」」 どうやら鋼邸が2人の家らしい。 黒蝶: 「希莉!!」 そう蒼薔薇を見て言うと、 蒼薔薇はビクリと肩を上げて、 黒蝶の方を一瞬だけ見た……。 黒蝶: 「あの時バレてたらどおするんだ?」 そう黒蝶が言い放つと、 罰が悪そうに希莉は顔をしかめた。 そして顔を伏せ、 暫くして口を開いた。 蒼薔薇: 「私の鋼 希莉<ハガネ キリ>  と言う名前がバレる、  寸前だった話ですか?  …鋼<ハガネ>chan………?」 蒼薔薇は希莉という名前らしい。 希莉は泣きそうな、 震えた声で言った。 鋼: 「俺は名前を知らない……。  だから思い出すまで名無しで良い。  だから、  他人に偽名を言ってもバレやしない。  だがお前は立派な名前が有る…。  それに軍称も蒼薔薇と言ったら、  全国の中で知らない奴は居ない…。  軍の上層部で、    殺しの仕事をして居る俺等…。  恨みはってのは…      足掻いたって      慎重にしたって     絶対に恨みは生まれる…。   軍に恨みを持つ奴だって居る…。  そんな中にお前の事がバレて見ろ…。  お前に少しでも関わった奴を人質に、  お前を殺しに来るかも知れない……。」 悲しそうな目 悲しそうな声 苦痛の真実を言葉に出した。 希莉: 「解って居ます。  済みませんでした鋼chan。」 伏せたまま希莉は言った。    
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