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彼の目に映るのは高島恵。ただ一人の存在。
他の誰とも変わりのない、普通の女子高生に達夫は狂わされた。
「ぜ、ぜったい」
途切れた。
高島恵は自宅へ帰ろうと、デパートにある駐輪場に足を運んだ。
かすかに賑わう音がデパートの中から聞こえる。
少し歩くと目の前にある自分の自転車にまたがり、北の方面に進みだした。
彼女が思っていることは、むろんあの事である。
なんだったんだろ……あの人。
……達夫さんだっけ。なんか、可愛かったな。
万引きしてたのを見て、私は考える前に行動していた。
昔から正義感が人一倍強いと周りから言われてきた。
だから、あのような犯罪は許せなかった。
でも話してみると案外いい人だったな……。
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