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「信~何してるの早く起きなさい!!休みだからってだらだらしないでちょうだい!!」
「ん~まったく朝からうるさいなぁ……」
ふと時計を見る。
「まだ9時かよ……」
まったく春休みなんだからゆっくり寝たいのに……
俺はしぶしぶベッドから上がり、下へ降りていった。
下へ行くと、母さんは皿洗いをしていて、テーブルには朝食が並んでいた。
「はぁ……やっと起きた……もっとしっかりしてよね。早くご飯食べちゃいなさい。食べたら廊下の電球切れたから替えを買ってきてね」
「えぇまじかよ……そんなの姉貴に頼めよな」
俺には1つ年上の姉貴がいる。姉貴とは昔から仲がいいのだが、よく俺にちょっかいを出してくるので、少々困っている。
「あゆみは今年受験生でしょ。それに行かないなら今月のお小遣いあげないわよ~」
俺の前でヒラヒラと5千円札をちらつかせる。
くっ汚い手を……
「わかったよ。行くよ」
「うん。よろしい」
はぁ……俺は渋々了承した。
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