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「あぁ…」
ここに困っている男がいた。
俯きながら歩いているこの男は、たった今バイトを首になった。
正確にはバイト先がなくなってしまったところだった。
小さな雑貨屋で働いていたのだが、店主のお婆さんが息子と住むことになったらしく、店を閉めてしまったのだ。
また、この男はフリーターであった。
他に働いてはいなかったし、新しいバイト先も見つからなかった。
勿論このままでは生活もままならない。
いち早く新しいバイト先を見つける必要があった。
ふと、目を上げると電柱が目に止まる。
そこには一枚の広告が貼ってあった。
『バイト募集!!一緒に世界を変えてみませんか?そんな志を持った人はここに連絡を…』
謳い文句は気になったが、背に腹は代えられなかった。
すぐに連絡を入れる。
「もしもし。広告を見たんですが…」
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