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ドレアーヌは地球破壊の任務を完了し、七次元空間にあるアジトへ帰還した。
アジトの地下1階には、フラスコやビーカー等の実験器具や、怪しいクスリが置かれている部屋がある。そこがドレアーヌの上司スカルド博士の部屋である。
ドレアーヌはスカルド博士の部屋に入った。
「スカルド博士、地球破壊の任務を完了しました」
スカルド博士はドレアーヌを見てこう言った。
「ご苦労。だが少々時間がかかったようだね」
「はい、それが地球人達の抵抗が激しく、2000万年もの時間がかかってしまいました」
「構わんよ、その程度の時間……と言いたいところだが、ドレアーヌ君。君は我が組織の中で全く役に立たない戦士だ。君が2000万年間地球を襲っている間に君の同僚達は、一気に幹部クラスまで昇進しているのだ。恥ずかしいとは思わんかね?」
「は、はい……」
ドレアーヌはうつむいたが内心腹が立っていた。
地球破壊を成功させた武功を誉めて欲しかったにも関わらず、逆に怒られたからだ。
突然スカルド博士は笑いだした。
「フフ、ドレアーヌ君、私は他人の心が読める。無駄な反発心を抱くのはやめたほうが身の為だ」
強力な電流がドレアーヌの体を包み込み、ドレアーヌを苦しめた。
「ギィヤアァーー!」
「我がリストラ組織に、無能な者は必要ない!さらばだ、役立たずのクズよ!」
ドレアーヌの姿は消えた。
気が付くと、ドレアーヌはアジトの入り口にいた。
意識はあるが体はボロボロである。
「なるほど、文句があるならいつでも来いというわけか……面白い、地球を破壊した私の力を見せてやる。待っていろよ、スカルド!」
こうして、ドレアーヌは体を引きずりながら、自分を裏切ったアジトに潜入した!
-続く-
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