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<NASAアリゾナ基地>
それは、宇宙空間の遥か彼方から現れた、観測できないほどの小さな点であった。
その物体は、NASA(ナサ)が打ち上げた惑星探査艇と衝突。
探査艇は破壊されたが、『それ』は、進路を変えることもなく、地球へと向かっていたのである。
『マーカス所長、間もなく大気圏へ突入します。』
『通常なら、燃え尽きてしまうのだが・・・、どうやら期待できない様だな。』
(いったい、何なんだ・・・)
所長マーカスの胸に、予想出来ない重たい不安が渦巻く。
『落下予測地点は?』
『アラスカの東部と推定しますが、小さくて不安定なため、詳細は予測不能です。』
『すぐに回収できる様、待機中の空軍に、随時座標データを転送するんだ。』
目を細め、モニターに映る謎の光を見つめた…。
世界は、新しい年を迎え様としている頃。
これが、この星が破滅へと向かうほんの始まりとは、誰一人予想もできなかったのである。
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