748人が本棚に入れています
本棚に追加
/65ページ
【悠司Side】
悠司「綺麗だ・・・・・」
慎二「ああ、美しい・・・・・・それに強い。」
俺達がその姿に見惚れているうちに、彼女はあれだけいたチンピラ達を残り5人までに減らしていた。
悠司「いったい何者なんだ?彼女は。」
慎二「わからん、だが俺達を助けてくれたのは間違いない。」
俺達が話していると、いつの間にか終わったらしく彼女が涼しい顔でこっちに歩いてきた。
驚いた事に汗一つかいていない。
雪奈「大丈夫だった?」
さっきの冷たい笑みはなく、少し心配するような顔で彼女が聞いてきた。
悠司「あ、ああ!大丈夫だ」
雪奈「そう、良かった・・・・・」
慎二「助けてもらって、感謝する。」
雪奈「気にしないで、私はああいう奴らが許せないだけよ。」
そう言った後、彼女はまた倒れているチンピラ達の方に歩いていった。
悠司「お、おい💦」
慎二「何をするんだ?」
雪奈「何って、手当てよ?」
そう言うと彼女はチンピラ達の手当てを始めた。
1時間くらいして、彼女は全員の手当てを終えた。
すると、さっき慎二に逆らってきたチンピラが彼女に話し掛けてきた。
チンピラ「なぁアンタ、何故俺達を手当てしてくれたんだ?」
雪奈「そうね・・・・・あなた達が救いようのない悪人じゃないってわかったからかしら。」
チンピラ「どうしてそんな事がわかる?」
雪奈「私はね相手の目を見れば、その人がどんな人かだいたいわかるの。」
チンピラ「それで、俺達の目を見て何がわかったんだ?」
雪奈「あなた達がそんなに悪い人ではないって事と、皆ただやり場のない怒りや憤りがたまっていただけって事かな?でも、罪の無い人や動物を傷つけるのは悪い事よ、だから私はあなた達を倒したの。」
チンピラ「そうか・・・・」
雪奈「あなた達の気持ちはわからない事もないわ、殆どはあれでしょ?職場や学校や家庭で上手くいってないとか、周りに悩みを聞いてくれる人がいなかったりで、ストレスがたまってたんじゃない?」
黙って聞いていたチンピラ達は頷いている。
チンピラ「驚いたな、だいたいは皆そんな感じだよ。(苦笑)」
雪奈「でしょ?・・・・でも、それを弱い者を傷つける事で発散したらダメよ!それじゃあただの屑と同じ。」
チンピラ達「じゃあ俺達はどうすれば良い?」
チンピラ達が雪奈を見つめて聞いてきた。
最初のコメントを投稿しよう!