プロローグ

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#1 夏 「佐々木のお祖父ちゃん!そんなに重い荷物、そのお年じゃ腰痛めますよ!」 「大丈夫じゃよ恋螺ちゃん、このぐらいの荷物大したことはないよ」 「いえ、無理はしないほうが良いですよ!今そちらに行きますから待っててくださいね!」 幸長神社の巫女、恋螺(れんら)は勢い良く神社の階段を下りていく、その頃佐々木のお祖父ちゃんは『年寄りを甘くみんじゃない!』と恋螺が来るのを無視して(ゴキッ)という音とともに自滅する。 「あっ、痛タタタ、腰が!」 恋螺は階段を下り終わり、慌てた様子で駈け寄る。  「お、お祖父ちゃん!大丈夫ですか!?」 佐々木のお祖父ちゃんは少し苦しそうに、腰をはる。 「なぁに、少し腰を痛めただけじゃよ!」 『ボキッ』という音を立てて佐々木のお祖父ちゃんはさらに腰を痛める。 「さらに腰痛めてどうするんですか!私が運びますから!お祖父ちゃんはここで休んでてください!」 お祖父ちゃんはしょんぼりしながら、持っていってほしい方(自分家)に指を差す。 「分かりました!お祖父ちゃん家に運べば良いんですね!」 荷物を持って『あと、私が来るまで待っててくださいね』と言って佐々木のお祖父ちゃん家に行く。『結構重いわね』と呟きながら、お祖父ちゃん家に付く。 「お邪魔します!恋螺ですけど、誰か居ますか?」 「誰だ!勝手においら達の家に入るのは!」 奥の方から子供の声が聞こえる。 「あはは!幸太(こうた)君今日は何してるの?」 『バレたか!』と呟き、奥から出てくる。 「今日は家の手伝いをしてるんだ!」 「幸太、誰か来たの?」 奥から、中年ぐらいの女の人の声が聞こえる 「巫女が来た!」 「恋螺ちゃんね!荷物を片付けたら行くから!中で待っててね!」 恋螺は本来の目的を思い出して。 「あっ!いえ!佐々木のお祖父ちゃんから荷物を預かって持ってきただけです!」 『そうなの?』と言って。 「幸太!恋螺ちゃんが持ってる荷物を持ってきて!」 と言って最後に怖い声で幸田に『あと、年上の人にはちゃんと敬語を使いなさい』と付け加える 少し、ビビリながら『分かったよお母ちゃん』と言う幸太。 「荷物をよこせ!巫女!」 と、幸太が恋螺に言うと『け・い・ご!』と奥から聞こえてくる。 「にっ、荷物を下さい、巫女さまぁ!」 『よしよし』と声が聞こえてくる、恋螺は『あはは』と苦笑する。 30秒ぐらいして、幸太のお母さん、小町(こまち)さんが出てくる。
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