第01話 新しき太陽

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「ウゥゥゥゥ・・・・・」 唸り声をあげるそれは、人の形ではあるが頭部は犬の頭、体は銀の鎧の様な物を身に纏いそこから見える肌(?)らしき物の色は黒い。 怪物。 それが奴に似合う言葉だった。 加賀美「そんなバカな・・・ワームが何故?あれは滅んだんじゃ・・・」 加賀美はそう呟きながら上体を起こす。 李乃のも同様の行動をとる。 「ウゥゥゥゥ・・・」 逃げ纏う人の中、泣き叫ぶ少女を見つけた怪物。 唸りながら少女に足を進めていく怪物。 加賀美は咄嗟に動く。 加賀美「やめろ!!」 バシュ!バシュ!バシュッ! 銃弾を3発撃ち込む加賀美。 李乃「か、加賀美さん!?」 いきなりの発泡、そして『あれは人間が着ぐるみを着ているだけで、この世に怪物なんていない』という思い込みが加賀美の名を叫ばせた。 「ウゥゥゥゥアァァァァァ!!」 加賀美「!!」 ビュッ!!バシッ!! 怪物は一瞬で加賀美の前に立ち、鋭い爪を持った太い腕で銃を弾いた。 加賀美「くっ!!」 李乃「きゃあっ!!」 李乃の先程の思い込みは軽くふっ飛ぶ。 一瞬で此方へ近付いたのだ。 人間の反射神経を遥かに越えるスピードで・・・ 恐怖が段々増していく。 加賀美は李乃を庇うように前へ出る。 加賀美「・・・・・。」 加賀美は李乃に逃げるようには諭せなかった。 この動きから逃げきれない事は確実だからだ。 なら、李乃に諭すより自らに攻撃を仕掛けさせ、その隙に逃げてもらおうと考えていた。 「アァァァァァァァ!!」 李乃「か、加賀美さんっ!!」 加賀美「っ!?」
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