#02 プロローグ ~明治怜人の場合~

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じゃあ、あれがいも掘り遠足でなければ何をしに行くのか。 地面を掘るための大きなスコップ。 大きく膨らんだリュックサック。 あのリュックの中身がお弁当や300円以内のおやつや、デザートかおやつかあやふやなバナナじゃないとしたならば。 「…死体を埋めに…」 あのリュックの中にロープやブルーシート、軍手なんかが入っていたら、その可能性は高い。 「………」 なーんて。妄想バンザイ。 『次は図書館前。次は図書館前。お降りの方はボタンを押してお知らせください』 機械的な女性のアナウンスに、ボタンを押して知らせる。 バスは速度を落とし、バス停に停まった。 バスを降りるとすぐにバスは次のバス停へ出発した。 さて。今日はミステリーでも読もうかな。 レイトは図書館に向かって歩き出した。
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