2人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
私は机に頬ずりをしていました。教室中は楽しそうな会話で溢れているのに、私はその輪から外れて、一人で机に頬ずりを繰り返しているのです。
なんだかとっても自分が阿呆な人の気分です。
でも、これは致し方ない。なぜなら、殺人的な太陽の暑さのせいで、私は今にもするめにだってなんだってなれそうなのですから、こうやってちょっとでも顔の体温を下げようと必死なのです。
「終礼を始めるぞー」
教室に入ってきた先生の顔はいつにもまして爽やかで、晴れやかでした。
明日から夏休み。無理もありません。
周囲は高校生にもなったし、バイトを始めようかな、なんて声も聞こえてきます。
「成績表配るから、席つけー! 静かにー!」
そんなクラスメイトの騒ぎ声に混じって、こんな会話が聞こえました。
最初のコメントを投稿しよう!