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「つまり生徒は、貴族優越主義者なんやな?」
それは、未だに平民を貴族より劣っていると見なし、革命前の状態を熱望する者たちのこと。
こうした生徒には手を焼いていた。平民教員がクラスに入って来ても無視。さらに授業妨害。そのかわり、貴族教員の授業は真面目に受ける。
学校が始まった頃、生徒の悪質なイジメが原因で辞めていった教員も多い。
問題を起こさないため、Sクラスの担当はたいてい貴族教員がやる。
オーウェンにとって、それは苦渋の選択だった。しかしそうでもしないと、学級崩壊にまで追い込まれていた。
「はい、それもかなりの。マーシャルってやつが強烈な崇拝者で。ほら、あのマーシャル家の糞息子ですよ。なまじ実力があるから、余計質が悪い。クラスの半分が、やつの腰巾着みたいなもんですよ」
ザードは短くなったタバコを吸った。
「ザード君はそのクラスを受け持ったこと、あるんか?」
「ええ、まあ。というか、現在進行形で受け持っています」
忌ま忌ましそうに、タバコを灰皿に擦りつける。
ハーヴェイは不安にかられた。
「大丈夫なんか?」
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