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「……竜、お前変わったな?」
「あん?」
怪訝そうな瞳で廉さんを鋭く睨みつける竜。
「他人に対して一切興味など示さなかったお前が……
それもこれも……杏ちゃんの影響か?」
「…………ほっとけ」
廉さんの問い掛けに……先程とは一変し、ふて腐れるような表情の竜。
「まぁでも竜のおかげでスッキリしたよ。
あのままでは僕の中にあったモヤモヤも釈然としないままだったからね。
口に出して伝えたことで……僕の気持ちも今、ハッキリと白黒ついたって感じかな」
廉さんは何だかとても嬉しそうに星空を見上げた。
「……ったりめぇだ。過去に縛りつけられたまま生きるなんて、お前らしくねぇからよ」
竜が見透かしたように廉さんを見つめる。
「幼い頃の初恋を今も貫こうとしている竜くんにだけは言われたかないけどね?」
「………うるせぇ」
廉さんが竜にそっと耳打ちした言葉を私は聞き取ることが出来なかった。
そんな2人のやり取りを見て私は
---この小説って、いつからBLものになったんだ?
と、首を傾げた。
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