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「……ところでこれは何だ?」
奴は私が書いた模造紙を横目に見て、それはそれは面倒臭そうに呟いた。
まだ完全には納得してないし
めちゃめちゃ不本意だけど
「こ、これから2人で暮らす為の何かと必要なルールだよっ!」
「はぁ……?面倒臭ぇ……」
奴の鋭い目つきに負けじと胸を張り、私は堂々と言い放ってやる。
「はい!注目ーっ!」
① 部屋に入る時は必ず!ノックすること
② 食事・掃除は分担すること
(でも洗濯は各自すること)
③ お風呂やトイレは鍵を必ずかけること!
かけること
④ お互い干渉しないこと
⑤ 学校では¨他人¨であること
⑥ 以上のことを必ず守ること
「まぁ、この他にも気付いたことがあったら、その都度ドンドンつけ加えていく予定だけど……とりあえずはこんな感じかな?」
私はその紙を意気揚々と壁に張り付けてやった。
「はぁ、かったりぃ……ってか、俺まだ時差ボケで調子ワリィんだ。ってことで少し寝るわ」
そう言って奴はソファに俯せたまま目を閉じた。
「…………」
完全に取り残された感満載の私。
ってか、なにこの温度差!
しかも私、かなり空回りしてないかい……?
シーンと静まり返ったリビングで1人虚しく立ち尽くす私。
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