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「じゃあ……杏ちゃん。火の元や戸締まり、あと食あたりにも充分気をつけてね」
「……はいはい」
ってか、年頃の娘がこれからひとつ屋根の下で男の子と生活するっちゅうに心配するとこはソコですか!?
もう反論する気も起こらず私はパジャマ姿のまま玄関で両親を見送っていた。
衝撃の家族会議はあれから幾度となく、繰り返されてきたが……
私の意見など聞く耳持たずの両親は頑として
同棲(いやいや単なる同居だから!)生活のゴリ押し一点張りだった。
そして今日、晴れ晴れしい笑顔を携えてパパとママは大阪に向け出発する。
「竜くんと生活して、もし何かあったとしてもパパとママは全然OKだからね?」
「は...?」
パパの言った言葉の意味はサッパリ意味不明だったけど……まぁ、とりあえず適当に相槌を打っておいた。
これから起こるであろう危険など、この時の私は何も知らずに……。
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