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毎回という訳ではないが、確実に果てない時のほうが多い。
「ごめんね…俺が悪いんだから気にしないで。」
ヒロキは決まってそう言う。
私の目を見つめながら切なそうに…。
そして私の頭を撫でてくれる。
私はそのままヒロキの腕の中で眠りに就く。
…眠れない。
ヒロキは隣でスヤスヤと寝息をたてている。
私は自身を責める。
ココロの壁に歪みが生じる…。
歪んでぽっかり空いた隙間から涙が零れる。
シトシトと…梅雨のように…。
寒い…。
身体はヒロキの体温で暖かいはずのに。
ココロが寒くて仕方がない。
…
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