黙秘

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地震ではなかった。 それは、ヒロキの自慰行為だった。 私は寝たふりをしようとするが、何故か目を反らせないでいた。 ヒロキは私の視線に気付く様子もなく、仰向けのまま隣で行為を続けている。 目はつぶっているが、薄暗い部屋の中、その表情は穏やかで少し紅潮しているようにも見える。 激しく動かす手からの震動が、ベッドを揺らし続ける。 悶えるヒロキの息使いが、徐々に荒くなってきた。 間もなく果てるのだろう。
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