第三話

21/31
前へ
/236ページ
次へ
日本中が行方不明の高校生をテレビ放映している頃、薄暗い部屋に閉じ込められている浩司はやっとの思いで手足を縛っていた紐をほどいた。 無理矢理ほどいたため、手首と足首からは擦り傷から血が滲んでいる。 「……クッソォ~…………藤原の奴、絶対に許さねぇ💢💢💢💢💢」 藤原に怒りまくりながら浩司が部屋のドアに近づくと、隣の部屋から小さく声が聞こえてきた。 浩司が辺りを見渡すと、部屋の上に小さな窓がある。 部屋の中にある荷物を積み上げ上に上ると、浩司は窓から隣の部屋を覗いた。 「………なんだこれ!?」 浩司は中の異様な光景に目を疑った。 中にはマネキンのような少女の人形がところせましと飾られている。 が、その人形はあまりにもリアルで、今にも動きそうだった。  
/236ページ

最初のコメントを投稿しよう!

188人が本棚に入れています
本棚に追加