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真っ白い人形達が鮮血で紅く染まる頃、藤原の体は見る影もなくただの肉片へと変わっていた。
そして人形達は思いを成就したのか、また元の人形へと戻る。
ただ二人を除いては……。
『ありがとう。これでやっと成仏が出来るわ』
「春美様と葉子様の願い、確かに叶えさせていただきました。約束通りに導きましょう。マリー、お願いします」
ルシウスの言葉に頷いたマリーは、春美と葉子を光の中へと導く。
光の中に入った春美は、天に上がる前に桜華に最後の願いを言う。
『城咲さん、最後の約束………。必ず叶えて……』
「わかってる。安心して」
その言葉に頷いた春美は目を閉じると、光と共に天へと上っていった。
二人を見届けた三人が屋敷の外へ出ると、桜華が両手から炎を出し、屋敷を包み込む。
「さようなら………。哀れな少女たち……」
燃え盛る炎はまるで、少女たちへの弔いの炎のようだった。
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