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真子が学校に着くと、校内は昨日の事件で話が持ちきりだった。
いつも通り、真子が教室へ行こうとした時、放送で理事長室へ呼ばれる。
コンコン
「失礼致します」
理事長室には担任の先生と学年主任、校長、教頭の姿があった。
「遠野くんだね。まずは掛けなさい」
「………はい」
真子がソファーに座ると、理事長が事件の事を問いかける。
「君は佐藤千嘉くんと原明美くんとは友達だと聞いていたが………」
「はい。2人とも、私の友人ですが……昨日、千嘉が…………」
「そのことは自殺で連絡が来ているが、原くんも先ほど病院で亡くなったのは知ってるかな?」
「………えっ!?明美が?
どうして……………!!!」
ワザとらしく驚き、泣きそうな顔をすると、先生達は慌てて真子をなだめた。
話も終わり、真子が理事長室から出てくると、碧達が立っていた。
「………真子さん……」
「あらっ。あなた達、どうしたの?私のお出迎え?
悪いわ………ね……」
「違います!!私達、もう真子さんとは関係ありませんからっ!行くよ、桃子、由衣」
三人が真子の前から立ち去ると、真子はすごい形相で三人を睨む。
《なんなのっ!?みんな、私の言いなりだったくせに!!いいわっ。それならみんな、死ねばいいのよ!!》
『ダカラ、ネガイヲカナエテアゲルッテイッタノニ……………』
「えっ!?」
真子が後ろを見ると、そこにはボロボロになったフランス人形が立っていた。
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