第二話

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「あれは人の願いを叶える人形。1つ1つの人形にはそれぞれの魂が宿っている。ただ、契約しないと魂は眠ったまま動かない。 その人形がたまに制御不能になることがある。あのようにね……」 「制御不能って……。そもそも契約って何だよ!?」 「………契約………つまり、我々人形師との契約です。私達は人の願いを叶えるための人形師。確実に願いが叶うよう、対価と引き換えに契約するのです」 「………遅い💢💢💢」 「………すみません、桜華💦💦💦」 黒いスーツに身を包んだ男と、フランス人形のように綺麗な少女が現れると、人形は動きを止める。 『…………ギャギャッ!?』 「…………ミクシー……。遊びが過ぎたようだな。その代償はわかっているのだろう?」 『代償?ワタシハ契約ヲマモッテイル。主人ノ言葉通リニ………』 「………いや。契約破棄した者を襲った代償だ。覚えているだろう?私に嘘は通用しない」 マリーが言うと、ミクシーと呼ばれた人形は、誰かを呼び出した。 そこには呆然と立ち尽くす真子の姿があった。 「………遠野先輩!?」 「ミクシー、まさか!!」  
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