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『モウ、イイナリハゴメンダ。ワタシハ自由ニ人ヲ殺セル。モウ、誰ノ指図モウケナイ。ミンナシネ!!!』
人形は真子に牙を向けると、そのまま真子の首筋に噛み付き、首を引きちぎった。
その瞬間、真子の悲鳴と大量の血の雨が廊下に降り注ぐ。
その様子を目の前で見ていた美咲は、ショックのあまり気を失った。
「イヤァァァァァァァ!!」
泣きながら首を押さえていたが、血は止まるどころか吹き続け、とうとう真子の体は痙攣しはじめた。
それを見て、英介と透が上着を脱ぎ、真子の首筋を押さえる。
「遠野!!しっかりしろっ!今、救急車呼ぶから!!」
「………透……く…ん…。私………あな…た……が…………す……………」
そこまで言うと真子は涙を一筋流し、そのまま息を引き取った。
真子の死に怒りで震える桜華は人形に駆け寄ると人形を鷲掴みにする。
その手から必死に逃げようとする人形だが、しっかり掴まれており、逃げ出すことが出来なかった。
「………あんたはこのまま焼きつくしてあげるわ。灰になるまで」
『ヤメロー!!!!!ワタシヲヤクトタダデハスマサンゾ!!!!!
ギァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!』
桜華は人形に答えるでもなく、無言のまま人形を炎に包み込んだ。
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