第三話

3/31
187人が本棚に入れています
本棚に追加
/236ページ
そして放課後。 桜華と共に店へ向かった美夏がドアを思いっきり開ける。 「たのも~!!」 「…………どこの時代だ?美夏」 桜華が呆れていると、奥からルシウスが顔を出した。 そして、ニコニコしながら近づいてくる。 「おかえりなさい。桜華、見てくださいよ♪やっと仕上がったんで…………」 「ルシウスさん。ちょっと言わせてもらいますけど、桜華の夏服はどうし………そ……それっ………!!」 美夏がルシウスが手に持っていた物を指差すと、ルシウスは満面な笑みでみんなに見せる。 「えぇ♪遅くなってしまったのですが、夏服が出来ましたよ。本当は今日まで仕上げるつもりだったのですが、時間がかかってしまいました💦すみません💦💦💦」 「………ルシウスさん、これ作ったんですか?」 「はい。桜華の衣装は全部私の手作りですが………」 それを聞いた梢と美夏は驚きのあまり、声をあげる。 「えぇ!!!」 「…す……すごい……。凄いですよ、ルシウスさん!」 「ありがとうございます、梢ちゃん。人形を作ってますから、このぐらいは…」 「このくらいって!!そんな域じゃないわよ、ルシウスさん!!しかも制服だし………昔からそうなの?桜華!?」 苦笑いを浮かべる桜華は、黙ったまま頷いた。  
/236ページ

最初のコメントを投稿しよう!