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席は窓側の1番後ろ。
位置的には文句なしだ。俺はゆっくりと足を向ける。
席の間を通る時はやはり少し視線をかんじた。
指定された席に座った。
バッグを横に掛けると、右隣りから
「なぁ?…」
顔をむけると、声の主がいる。男子生徒だ。髪はワックスで逆立っていて、日焼けした肌からは、いかにもスポーツマンって感じがでている。
「笠井君?だっけ?」
「ああ。そうだよ」
俺は答える。
「俺、藤森堅太郎。よろしくな」
そう言って握手を求めてきた。本日二回目だ。
とりあえず握りかえした。
「よろしく。純平でいいよ」
「じゃあ俺も堅太郎でいいぞ!」
少し目を細めて笑う。
どうやら こいつとは仲良くなれそうだ。
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