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俺と堅太郎は並んで歩いた。彼はいろいろ聞いてきた。前の学校のこと、家族のこと、それから……恋愛観?
そのかわりに学校のことや街のことも教えてくれた。
いつの間にか太陽が遠くの山に沈み始めていた。
「この時間が1番綺麗なんだ」
堅太郎が西の空を見ながら言った。
「ホント。綺麗だな」
いつの間にか、分かれ道に差し掛かっていた。
「じゃ 俺こっちだから。またな!」
堅太郎は手を軽く挙げた。帰ろうとする堅太郎に
「なぁ堅太郎。」
俺は呼び止めた。
「ん?どうかしたか?」
「その…今日はありがとうな」
堅太郎は微笑むと
「いいんだよ。また何か聞きたい事があったら言えよ?」
「ああ。じゃあ」
堅太郎を見送ると俺はもう一方の道を歩いた。
なんとか 何でも話せそうな人ができた。
何も知らない場所で 安心して話せる友が…。
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