運命的…

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「いってきまーす」 エプロンを付けた姉ちゃんに言うと、俺は学校へ足を向けた。 (寒い……) 北風が制服のズボンを吹き抜けてゆく。 俺はマフラーに顔をうずくめた。 それぞれ学校や職場に向かう人はできるだけ暖かくしようと、みんな似たような体制をとっていた。 「寒いよね~」 通り過ぎる女子がまるでオウムのように繰り返す。 ドン! ふと背中を叩かれる。 振り向くと、堅太郎がいた。 「おっはよ~」 堅太郎はそう言うと俺の隣に並んだ。 転校して以来二週間、1番仲が良くなった奴だ。 「ふぁ~。おはよう」 俺は欠伸をしながら言った。 「寝不足か?純平 夜中に何かやってんのか?エッチな奴め…」 「何でそうなるんだよ」 こんな他愛ないがない会話も続くのも幸せに感じた。
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