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「……キリト、約束してくれるか?」
「……うん…」
「絶対に…誰にも話さないで…くれるか」
「…うん、話さない…」
本当はセンリ先生にすぐ話したい。
だけどヤスナ先生がいちばん知って欲しくないと思ってるのがセンリ先生なんだ。
だからさっきも…
俺がセンリ先生を呼び戻そうとした事に、すごく反対したんだ。
「…ありがとう。でも…ごめんな…」
「…ヤスナ先生は無理しすぎなんだ」
「6才のお前に…こんな事背負わせることになるとは思わなかった」
「俺はヤスナ先生が死なないんだったら…いい」
「………」
「何でもする。約束も守るよ。だから先生も、…」
そっから先は喉が苦しくなって、何を言ったのか解んなかったかもしれない。
「い"なぐなら"ないっで、俺と約束じで」
「…あぁ、約束しよう」
血で汚れてない方の手で抱き寄せてくれた先生の顔は、どんどん出てくる涙のせいで見えなかった。
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